AI時代における賃貸テナント業界で本当に求められていることとは? 【神奈川県横浜市 テナント・店舗専門不動産会社】

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業界ではここ数年、「不動産DX」という言葉が流行っているようで、ほぼ毎日、様々なコンサル会社やIT支援会社から営業のメールや電話が入っていました。

ということで、中々よく分からない「不動産DX」とは一体何なのか?をChatGTPに聞いてみると、次のような答えをくれました。

~以下、ChatGTPの回答を転載~

不動産DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

不動産業界において、デジタル技術を活用して業務を効率化し、新しい価値を創出する取り組みを指します。単なるIT化(ペーパーレスやクラウド導入)ではなく、デジタルを活用してビジネスモデルそのものを変革することが目的です。

【具体的な取り組み例】
1.AIやビッグデータを活用した不動産価値の予測
・需要予測や適正な賃料の設定にAIを活用
・テナント誘致や投資判断の精度向上

2.オンライン内見・VR内見
・VRや3D技術を活用し、遠方からでも物件確認が可能
・内見の手間を削減し、成約率向上

3.契約の電子化・ペーパーレス化
・電子契約サービスを導入し、書類のやり取りを効率化
・押印不要でスムーズな契約締結

4.管理業務の自動化・スマートビル化
・入居者対応をAIチャットボットで自動化
・IoTを活用し、設備の遠隔監視・管理を効率化

5.ブロックチェーンによる不動産取引の透明化
・取引履歴をブロックチェーンに記録し、不正を防止
・取引のスピード向上とコスト削減

【不動産DXのメリット】
・業務効率の向上(人件費や事務作業の削減)
・収益機会の拡大(データ活用による適切な価格設定)
・顧客満足度の向上(オンラインサービスで利便性向上)

~以上、ChatGTPの回答を転載~

流石、最新のAI!
端的にまとめてくれて、スッキリしました。

1,990年代に始まったIT化による業務効率化から、全方位的に自動化か進む印象を抱いています。

そして、不動産業界にいる身として真っ先に思ったのは、

この流れが進展すると、不動産会社の窓口に座って、来店客に物件を紹介し、案内することをメインにしている仕事は必要なくなるな、ということです。

これは前から言われていることですよね。

お客の立場からすると、一般的にあまりイメージの良くない不動産屋の担当者と接することなく用事を完結することができることにも繋がりますね。

また、不動産投資の世界などで使われている、金融工学的な数値を使ったコンサルティング営業のためのノウハウも、きっと自動化されていくのでしょう。

まあ~、考え出したら切りがないのですが、これまで当たり前のようにあぐらをかいて仕事をしていた仕事は、誰でもできるようになり、いや誰でもというより、誰も必要なくなるという流れになるのかもしれませんね。

これらは業界にとっては大変なことだと思いますが、私はこれはとても良いことなのではないかと思っています。

不動産業界は、非常に縄張り意識が強く、純粋に顧客のためだけに仕事をしている業者や担当者は実はとても少ない、というのが実態のではないかと思うことが多々あるからです。

これからは、上記のようなIT化やAI化によって、生身の人間にしかできない仕事ができる人でないと、残ることができない、ということになるのでしょうね。

今はその過渡期で、まだまだ、顧客や同業者に対して、自社で導入したややこしいITシステムの利用を強制し、かえって顧客や業務を混乱させている業者の営業担当も多く見かけますが、

今後は、そのような不完全なシステムと一緒に、顧客や同業者に対して自社の都合を押し付けてきた業者や担当者が一掃される日がそう遠くない時にやってくることでしょう。

さて、不動産業界の中でも、賃貸の業界においては、これから求められてくる、また残る仕事はどんなことでしょうか?

私は、それを一言で表すと、

「物件の貸主と借主が幸せになることを応援、サポートすること」

だと考えています。

これまでの賃貸業界では、

物件の入居者を募集して、または物件を探して、

物件の案内をして、

賃料交渉をして、

重要事項の説明や契約書を作成、説明し、契約を締結し、

入居の説明をして、鍵を渡して、

入居してからは、賃料を集金して、クレームがあったら対応して、修繕の手配をして、

契約の更新手続きをして、

退去となれば、原状回復の手配と敷金の精算をして、

リフォームの手配をして、

そしてまた初めに戻って、新たな入居者を募集して、

という流れでしたが、

これって、先程ChatGTPが回答してくれた「不動産DX」で結構な感じで自動化されてしまう可能性が高い仕事が多いですよね。

つまり、これからの時代、これらの業務は人がいらなくなる可能性が非常に高いということですね。

逆に、これら以外の業務ができる人、IT化やAI自動化で解決できないサービスを提供することによって顧客を幸せにすることができる会社や人しか必要ない、という時代に近づいてくるのではないかと思います。

これまで、仕事をしていて時々思うこととして、本当に不動産屋って必要なのかしら?と思うことが多々ありました。

なんか、ただ単に関所商売をしているだけの会社って結構多いですよね。

先日の動画でも語りましたが、オーナー自らがやる気になれば、誰だってできることをやっていたり、むしろオーナーが愛情と思い入れを持って自らやったほうが、良いアイデアが湧き、素晴らしい仕事やサービスが提供できるのではないか、と思うことも多々あります。

さて、物件の貸主と借主が幸せになることを応援、サポートするとは、どういうことなんでしょうか?

結論から言うと、彼らの生活や人生を好転させる、ということなのではないでしょうか。

不動産屋というと、

不動産とお金のことだけ扱ってアドバイスすれば良い!

と思っている人が多いと思います。

中でも、賃貸業界においては、

入居者を決めれば良い!

賃料をきちんと回収すれば良い!

クレームをできるだけ少なくし、素早く解決すれば良い!

故障したら早く修理すれば良い!

これだけで仕事をしている業者って、結構多いと思います。

物件の数が圧倒的に足りていなかった高度成長期においては、これでも良かったのかもしれません。

しかし、物件が供給過多の人口減少時代、低成長時代で物件に対する再投資に限界がある時代においては、

いかに、一人の入居者に満足してもらい、長く入居してもらうか、しかも、トラブルのない良い関係を続けていくか、ということが重要になってきました。

賃貸業では、貸主と借主という二人のプレーヤーがいます。

賃貸仲介や管理業務を行う不動産業者にとっては、この二人が顧客になります。

それぞれ、色々な理由で賃貸物件に関わっていると思いますが、共通しているのは、

自分が幸せになりたい!

または、自分の大切な人を幸せにしたい!

ということだと思います。

ただし、その詳細の内容は、人それぞれ千差万別です。

だから、例えば、オーナーから空室でテナント募集の相談を依頼された時であったとしても、そのオーナーにとって、オーナー自身やご家族の本当の幸せを考えた際には、誰でもいいから高い賃料を払ってくれるテナントを入居させることが幸せにつながるとは言えません。

また、ひょっとしたら、テナントに貸さないで別のことをした方が、所有者にとっての本当の幸せを実現できるのかもしれません。

一方、借主にとっては、何らかの必要性があって物件を探して借りているわけです。

しかし、これまでは不動産屋は、物件を探す時と、入居してからの賃料回収やクレーム対応、そして退去手続きといった、自分達が扱っている物件やお金にに関することにしか関わろうとしてきませんでした。

しかし、借りる方からしたら、「何らかの必要性」があって借りているわけで、物件を借りることは「真の目的」や「本当にやりたい事」「やらねばならない事」を達成するための道具として物件を借りるわけですよね。

そうしたら、その人達が一番求めていることは、彼らの「真の目的」達成のためのサポートやアドバイスになるのではないでしょうか。

となると、まずは一番大切なことは、入居者とのコミュニケーションになるわけです。

なぜなら、入居者とのコミュニケーションがなければ、彼らの「真の目的」や「本当の望み」を知る術がないからです。

先日、とある街の老舗の不動産業者と仕事で関わった時、入居者からのクレームがその業者が運営しているチャットに入ったという話を聞きました。

チャットは、先程掲載したChatGTPが答えてくれた「不動産DX」の項目の中にも入っていましたよね。

その業者は、流石、地域の大手ということで、不動産DXを積極的に推進しているようでした。

それで結局、そのチャットに入ってきた顧客のクレームには、その直後に退去したい、との通知が入っていて、その間にコミュニケーションを取ることができなかったようで、退去に繋がってしまったのではないか、と思いました。

つまり、IT化やAIによる自動化がされる前も今後も、共通して言えるのは、顧客との間にコミュニケーションがなければ、顧客の考えや思いを知ることができないために、どんなに人件費やシステム投資をしていようが、一緒だということです。

個人的には、このケースでは、むしろシステム化していない方が、直接電話や対面でのやり取りによるコミュニケーションが図れたので、その方が良かったのではないか、とも思いました。

やはり、システム化をするためには、事前に、システムをどのように使っていくか、人間の心に配慮した検討を十分に重ねる必要があるのではないかと思います。

ところで、みなさんもご存知だと思いますが、江戸時代の長屋の大家の話を聞かれたことはあると思いますが、

江戸時代の長屋の大家は、店子(入居者)の仕事の面倒を見たり、生活全般の相談に乗ってあげたりしていたそうですね。

まるで、経営コンサルタントや、役所の生活相談窓口ですよね。

これからの不動産会社や担当者は、そのようなアドバイスもできる必要があるのではないかと思います。

街中の不動産会社の若い店員さんと繰り広げられるよくある風景として、

コンピューターの画面を見て物件を登録したり、検索して、流れ作業で物件を案内し、通り一辺倒な契約の説明をして、鍵を渡して、

入居してからは、賃料の督促か、苦情がない限りは入居者とは話さないで音沙汰なし、

あとは、更新や退去の手続きだけ、

そんな時代はもう終わりなのではないでしょうか。

これからの新しい時代では、むしろ昔からある本来の人間対人間の世界に戻っていくのではないでしょうか。

さて、先程お伝えした江戸時代の長屋の大家がやっていた仕事って、人生の経験を詰まれた年配のオーナーさんにとっては、朝飯前のことですよね!

幾らでも生活や仕事、そして人生を生き抜くための知恵やアドバイスは自然と湧いてくるのではないでしょうか。

入居者が求めているのは本当はそういうことなのではないでしょうか。

不動産屋の店頭でコンピューターを使って接客している若い営業マンにはやりたくてもできない仕事ですよね。

だからこそ、先日もお伝えしたように、私の会社では、オーナーさん自らによる自主管理を応援、サポートしています。

また、弊社はテナント専門ということで、また、私自身が会社員時代、商業施設や店舗の開業・運営の経験があるということで、入居テナントに対する、開業や営業、販売促進のサポートやコンサルティングを積極的にやっています。

弊社が管理している物件の入居者には、希望者には無料で定期的にコンサルティングを実施していて、店舗や事業運営の相談にのっています。

こうやって考えていくと、IT化やAI自動化の進んだ未来の社会においても、人ができることは山程あり、人間同士お互いを尊重し、高め合い、愛情溢れる関係作りができるのではないかと思います。

ひいては、これらの活動により、

入居テナントが生活や商売、そして人生で幸せになり、

それによって、物件オーナーの賃貸経営も改善し、オーナーの人生も豊かになり、

ひいては、物件の周辺エリアにそれが波及し、まち自体が変化し生まれ変わっていくことに繋がっていくのではないでしょうか。

動画でもお伝えしていますのでよろしかったらご覧ください。

【賃貸経営をされている大家さん、ビルオーナー、不動産オーナー様へ】

チャレンジ・スペースはテナント専門の不動産会社になります。

テナント一筋20年の経験とノウハウで、オーナー様の賃貸経営の成功をサポートしています。

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はじめまして。

当ブログ「テナント110番」を執筆しております、
テナント専門の不動産会社「(株)チャレンジ・スペース」代表の梶谷と申します。

これまでテナント物件一筋で20年強、様々な立場(貸主、テナント、管理会社、仲介会社)で、テナント物件に関わる様々な仕事に携わって参りました。

微力ではありますが、
皆様のテナント物件に関する「お悩み解決」や「ご要望達成」のお力になれれば幸いに思っております。

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