目次
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その1「はじめに」
お店を開くときは、
「何よりも『立地』が一番重要だ!」
とよく言われています。
確かに、
「立地」はとても大切です。
「立地」次第で、
お店の集客や売上に大きな差が出るのは
まぎれもない事実です。
でも、
路地裏にひっそり佇む隠れ家的な人気店があるのも
これまた周知の事実ですよね。
両極端のお話しをお伝えしましたが、
みなさんも、きっとこのような2つの相反することを
一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
これは一体、
どういった事なのでしょうか?
みなさんは
どのように考えられますか?
では、
まず、結論からお話ししますね。
店舗においては、
「立地」はとても大切です。
ただし、
同じ商品やサービスを、
同じような営業方法で提供している時には
「立地」によって差が付く
ということです。
今、お伝えしした文章の中に、
実は、先の疑問の答えが入っているんですよ^^
もう少しわかりやすく、別の言い方をすると
次のようになります。
商品やサービス、または営業方法
で差がつけられないのであれば、
「立地」に頼るべきだ
ということです。
つまり、
「立地」も営業手段のうちの
一つに過ぎないということですね。
しかも、大雑把に言うと、
「立地」イコール「物件」とすると、
物件は、
自分が動かなくても、
他人に宣伝を依頼しなくても、
黙って365日、晴れの日も、雨の日も、
自分の置かれた立場で、お店をお客さんに宣伝し続ける
店舗の広告塔になってくれるわけですね。
でも、自分で考えて行動することはできないので、
あくまでも、自分の置かれた立場、
つまり、「立地」の範囲内で
黙って、お店の存在をアピールするだけなわけです。
また、立地の良い物件は、
数が少ないだけでなく、
競合も多いため、
手に入れる事がプロでも中々難しいだけでなく、
良い物件は、当然、値段も、
つまり賃料も一般的には高くなります。
ほぼ、市場原理が働くわけですね。
ここで、店舗の「お客づくり」について
整理してみたいと思います。
「お客づくり」には、
大きく2つの活動があります。
1つは、
初めて来店される方を集めるための、
つまり、
「集客」のためのお客づくりですね。
もう1つは、
一度来店された方に、
もう一度来店してもらったり、
ファンになってもらうための
つまり、
「固定客化」のためのお客づくりです。
まずは、
「お客づくり」には2つの活動がある
という事だけは頭に入れておいてくださいね。
ここからが本番です。
この2つの「お客づくり」について、
それぞれ、やれる事は何なのか?
または、
自分がこれから始めるお店にとって、
必要な営業手段は何なのか?
を考えることが、
店舗のお客づくりについて
作戦、つまり戦略を練る第一歩になってきます。
では、次回からは、
これから独立開業して、新たにお店を始める方の例を
幾つかご紹介していきたいと思います。
ぜひ、
自分にとってのベストな「営業方法」
を考えてみてくださいね。
同時に、
自分のお店にとって、どのような「立地」が良いのか?
も考えてみて下さいね。
具体的な開業準備に手を付ける前に
これらの事を考えておくことはとても大切です。
独立開業における
失敗のリスクを大幅に下げられるだけでなく、
成功店舗になる可能性を飛躍的に高めることにもつながります。
しかも、
一般の開業者は、これらの事について
あまり深く考えずに、開業準備に突入する傾向にあります。
作戦を練るだけでも、
大きなアドバンテージを得ることができると思いますよ^^
その2「お客づくりを立地に頼るケース」
まずは
「飲食店」開業のケースで考えてみましょう。
例えば、
飲食店開業を予定しているAさんという方
がいらっしゃったとします。
Aさんは、
下積み時代も含めて、長い期間に渡って飲食店を渡り歩き、
独立直前は、一つの店を任されていたとします。
料理や接客には自信があり、
念願の自分のお店を持つ決断をされました。
ただし、開業準備に入るにあたって、
冷静に自分を振り返ってみると、
お店を切り盛りする腕やマネジメント力
には自信があっても、
「お客づくり」
には大きな不安が・・・。
Aさんの心の中には
こんな思いがありました。
自宅の側で開業するつもりだが、
以前、勤めてお店は地理的にも遠いため、
お客様にいくら開業の案内をしたとしても、
そこからの来店は見込めそうにないしな~。
今まで、
「お客づくり」については、
常連客がいるお店で働いていたり、
新規開店のお店においては、
宣伝は会社がやってくれていたしな~。
今まで勤めてた店では、
調理場や店の切り盛りは全て任せてもらっていたし、
誰よりもやれる自信はあるけれども、
こと、「お客づくり」に関しては、
ほとんど意識していなかっただけでなく、
ほとんど経験もないし、
何から手を付けていいのかも
わからないしな~。
これから、新たな場所で、
ゼロからお店を始めるにあたって、
どのようにお客をつくっていったらよいのか
Aさんは相当不安になっています。
ここまではのお話しは、
料理人さんや店長さんとして勤めていた方
が独立開業するケースでは、よく耳にする話です。
では、ここから
Aさんがどのような行動を選択していくことができるのか?
について考えてみましょう。
まずは、
一般的なパターンです。
「お客づくり」の方法が全くわからない!
となった時、
多くの方は、ここで「立地」の良い物件
の獲得に動き始めます。
なぜならば、
立地が良ければ、
お店の集客には困らないと考えるからですね。
では、ここで一つ質問です。
Aさんが開業するお店にとって
「良い立地」とは
どのような「立地」なのでしょうか?
いかがですか?
地域の人が誰もが毎日通るような
駅前や交差点の付近の場所なのでしょうか?
お店が集積した
繁華街や商店街なのでしょうか?
はたまた、
ライバルとなる店舗が少ないエリアなのでしょうか?
私は、このようなケースでは
いつも次のようにアドバイスをしています。
これから開業するあなたのお店
が提供する予定の商品・サービスと
あなたのお店に来てもらいたい
と思っているお客様
この2つにとっての相性の良い場所が
あなたのお店にとっての「良い立地」
となるのではないでしょうか。
今日お伝えするメインの話と少しずれてしまうので、
このお話しはここまでにしますが、
つまり、
いくら一般的に、「良い立地」だと言われていても
あなたのお店にとっての「良い立地」でなくては
意味がない
ということだけは
頭に入れておいてくださいね。
このお話しについては、
また別途、詳しくお伝えしますね^^
では、話を進めます。
仮に、あなたの開業するお店にとっての
「良い立地」が見付かったとします。
ここで、
また、2つの分岐点が現れます。
それは、
あなたが見つけた「良い立地」の物件が
あなたの希望する条件、
つまり、賃料や保証金などの金銭的な面で
あなたに合致しているかどうか?
というのが1つです。
ここで、私の今までの経験からみると、
あなたにとっての「良い立地」が
他の誰から見ても「良い立地」の場合は、
条件が合わないことが多いですね。
つまり、人気物件のため、
当然、賃料条件等が
高めに設定されている傾向が強いということです。
一方、
あなたにとっての「良い立地」が
あなただけにとっての「良い立地」である場合には、
比較的、当初の条件内で、
または、予想に反した良い条件で
物件を借りることができる場合があります。
以上のように、
これから開業する自分のお店の「お客づくり」において不安があり、
「立地」
つまり、「物件」に頼って
お客づくりを進めていこうとする場合には、
競合がいる中で、
長期的な視点に立って、
自分の条件にも合致する「良い立地」の物件を探す、
というのが1つの選択肢になります。
もう1つの選択肢は、
自分だけにとっての「良い立地」を見極める目を持った上で、
他とは競争関係になりにくい物件を探した上で、
お客づくりをしていくやり方です。
ただし、これも一般的には、
中々、後者のパターン
つまり、自分にとっての「良い立地」を見極める目
を養うばかりか、
そのような発想自体にも至らずに、
一般的に言われている「立地感」で、
立地や物件を判断される方が多いのも事実です。
さて、次に、
今までお話しした
「良い立地」の物件を探す
という、一般的な選択肢以外の
もう1つの選択肢についてお伝えします。
「お客づくり」に不安なAさんが選択できる
立地だけに頼るのではない、
もう一つの「お客づくり」の方法とは?
それには、
大きく2つの方法があります。
その3「自分で『お客をつくる』という覚悟」
前回は、
開業後のお客づくりに不安のあるAさんが
「飲食店」を開業するケースについて、
Aさんが選択できる
2つの選択肢のうちの1つである、
一般的なパターン、
つまり、
立地に頼ったお客づくりによる
店舗開業についてお伝えしました。
今回は、
もう1つの選択肢についてお伝えしますね。
「お客づくり」に不安なAさんが選択できる
「良い立地」以外の「お客づくり」の方法とは?
それには、
大きく2つの方法があります。
一つは、
他人に「お客づくり」を依頼する
という方法です。
もう一つは、
自分で「お客づくり」をする
という方法です。
ここでまず、
店舗における「お客づくり」の
全体像を簡単にまとめてみますね。
結論から言うと、
店舗の「お客づくり」には
以下の3つの方法しかありません。
1.自分でお客をつくる
2.他人にお客づくりを依頼する
3.立地(物件)によってお客をつくる
3番目については、
前回までお伝えしてきことなので
みなさんもよくおわかりですよね。
「良い立地」の物件を探す
ことが大変な理由は、
ほとんどの店舗開業者が
3番目のお客づくりの方法のみを
選択しているからです。
では、今回お伝えする
「良い立地」に頼る以外の
「お客づくり」の方法とは何なのか?
もうおわかりですよね。
それは、1番目と2番目の「お客づくり」です。
では、簡単にこの2つの「お客づくり」について
考えてみましょう。
まずは、わかりやすい
「他人にお客づくりを依頼する」方法
からです。
これは、すなわち、
他人にお金を払って
「お客づくり」を頼むということですね。
例えば、
・新聞に折り込みチラシを入れる
・新聞や雑誌に広告を掲載する
・ネット上で店舗の広告を出す
・HPを制作し運用を依頼する
・検索エンジン対策を依頼する
・リスティング広告に出稿する
・ポータルサイトへお店の情報を掲載する
・ポスティングを依頼する
・DMを制作し、郵送する
・紹介制度を作り、紹介料を払う
・以上の告知活動のための媒体の制作を依頼する
など、挙げれば切りがないくらい
たくさんの方法があります。
店舗を開業すれば
きっと、嫌と言うほど営業されますよ、笑。
ここでのポイントは以下の3点です。
1つ目は、
他人に依頼すれば、
当然、全てお金が発生するということです。
2つ目は、
「お客づくり」は、特に新規開業では、
やってみなければ結果は誰にもわからない
ということです。
3つ目は、
以前にもお伝えした通り、
これらの「お客づくり」の活動が、
新規顧客獲得(集客)のためなのか、
再来店促進(固定客化)のためなのか、
初めての人には
非常にわかりづらいだけでなく、
業者側の説明も
曖昧なケースが多いということです。
ただし、これらの事を把握した上で、
目利きの能力と、
きとんとした「お客づくり」のプランニングがあれば、
とても有効なものにも成り得る
ということです。
次に、1番目の
「自分でお客をつくる」方法
についてです。
これは、すなわち
良い立地の物件にお金を使うのでもなく、
他人にお金を払ってお客づくりを依頼するのでもない、
つまり、自分やスタッフの労力で
お客づくりを行うということです。
例えば、
・他にはない商品サービスを企画する
・店舗や商品サービスの伝え方を工夫する
・知り合いに紹介を依頼する
・手配りでチラシを配布する
・自らHPなどを制作する
・ブログやFacebookなどを活用する
・イベントを企画し発信する
・コミュニティをつくる
・集客施設などとタイアップする
・上記の、他人に「お客づくり」を依頼する内容の中で、やれる事は自分でやる
など、これもあげれば切りがないほど、
色々な手段があります。
共通しているのは、
自分やスタッフの「時間」と
「頭」を使うということです。
でも、一つだけ、
忘れないで頂きたいことがあります。
自分やスタッフの時間にも
人件費というコストがかかっていることを。
一方、もう一つ
大切な考え方があります。
よく、広告会社などの営業マンから
次のような言葉を耳にしませんか?
「店長さんやスタッフの方々の貴重な時間は、
本業に使って下さい。
本業から外れることは、思い切って外注して下さい。」
きっと、これから
このような言葉とともに、
様々な営業を受けるのではないでしょうか。
でも、
よ~く、考えてみて下さいね。
あなたにとっての「本業」とは、
一体、何なのでしょうか?
いかがですか?
例えば、
飲食店開業のAさんのケースなら、
・店舗のコンセプトを決めること
・店舗の内装や設備等を決めること
・料理のメニューを考えること
・料理を作ること
・スタッフを教育すること
・お客様を接客すること
こんな答えが
一般的なのではないでしょうか?
確かに、これらは
Aさんの仕事の中でも
とても大切なことだと思います。
でも、本当に、
Aさんはこれだけをやって
あとは、他人に全て任せてしまっても良いのでしょうか?
では、一つ質問です。
開業後に、フタを開けてみたら、
想定通りのお客が入らなかった場合、
Aさんは、このような場合でも
先程の「本業」だけをやっていれば
問題はないのでしょうか?
違いますよね。
このようなピンチに出くわしたら、
Aさんもきっと、
「本業」で汗を流せるようになるための
「お客づくり」に必死になりますよね。
ここでは、細かいことは割愛しますが、
他人に「お客づくり」を依頼したからといっても、
または「良い立地」と判断した物件で開業できたとしても、
例え、その結果が出なかった時には、
誰も責任を取ってはくれません。
お店で働く人達しか、
もっと言えば、「あなた」しか
その責任は取れないわけです。
ちょっと、
厳しい話が続いてしまったかもしれませんが、
開業準備に手を付けてしまった後からでは、
幾らお伝えしても手遅れになるケースがあるため、
あえて「今」、強調してお伝えさえてもらいました。
前回お伝えした3番目の「良い立地」にしても、
2番目の「他人」にお客づくりを依頼するにしても、
その結果いかんでは、
結局は、1番目の「自分」でお客づくりをする道に
戻らざるを得ない可能性がある
ということだけは、
ぜひ、頭に入れた上で
開業準備に手を付ける前に
「お客づくり」のプランニングをしていて頂きたい
ということです。
私は、店舗の独立開業者には
いつも次のようにお伝えしています。
「物件や業者に頼ろうが、
一向に構いません。
でも、
自らが「お客づくり」について考える事だけは
放棄しないでください。
信頼できる業者から、
自分のお店にとって
良いサービスや良い物件だと
確信が持てるのなら
積極的に他人や物件に
お金をつぎ込んでもらっても構いません。
でも、「お客づくり」の結果について
責任を取れるのは
「あなた」しかいません。
関わる業者の目的と、
あなたの目的
の違いをきちんと把握して、
自分のお店について、
あなたが描いたプランと見比べながら、
きちんとした判断をした上で、
他人や物件に頼って下さい。」
と。
そして、ここは大切なところなので、
もう一つだけ、付け加えさせて頂きますね。
先程も話題に出たように、
「あなたやスタッフの貴重な時間は
本業と言われている仕事に投入すべきだ。」
ということについてですが、
こんな考え方も
あってもいいのではないでしょうか?
本業と言われている仕事が、
「忙しく忙しくて
どうしようもない!」
という状態になってから、
他人に「お客づくり」を依頼するという事も
ありなのではないでしょうか?
もとろん、先程お伝えした通り、
明らかに、効果が出るとわかっていることを
他人に依頼するのは、間違いではないと思います。
でも、やってみなければわからない
というレベルの事を最初から他人に依頼する
のはいかがなものでしょうか?
他人に依頼すれば、
立地の良い物件と同様に、
確実にお金が出て行きます。
一方、自分やスタッフの人件費だけは、
「お客づくり」を自分でしようがしまいが、
元々、お金が発生してくるものでもあります。
ならば、そんな自分達の人件費を
有効活用しない手はないですよね。
ここで、はっきりお伝えしておきます。
独立開業は、
決して、楽な仕事ではありません。
正直、目茶苦茶大変です、笑。
でも、それを好んで選んだのは、
他ならぬ、あなたですよね。
このブログは、
既存成功店舗の2店舗目以降の出店や、
余裕のある方が店舗を開業するための情報
をお伝えしているわけではありません。
あくまでも、
今までどこかのお店で修行されてきた方が
初めて自分のお店を独立開業したり、
脱サラして、
新規で店舗商売を始められる方
を念頭に、お伝えしています。
どんな商売でも、責任者は
「お客づくり」から
逃げることはできません。
「お客づくり」は、
どんな商売においても
一番大切な仕事であるはずです。
なぜだか、
店舗の場合だと、
自分で「お客づくり」をする
という発想を持たない方が多く感じられ、
いつも不思議に思っています。
きっと、店舗商売には、
「物件」というものが必ずセットになっている
という事と
店舗を開業するには
実に多くの外部業者と関わらざるを得ない事から
外注する事にある種の慣れが生じやすい
という事が
その理由なのではないかと思います。
どうか、
これから開業する自分のお店の
「お客づくり」について、
「あなた」が責任者だ
という
「姿勢」と「考え方」、そして「行動力」
だけは忘れないようにしてくださいね。
その4「サロン開業のヒント」
前回までは飲食店開業のケースで
自分のお店に合った「立地」や「営業方法」について
お伝えしましたが、
今日は、「サロン」開業のケースで
考えてみたいと思います。
「サロン」と一言でいっても、
実に多種多様なので、
今回は、
女性向けの美容サロン開業
について考えてみましょう。
さて、前回の復習ですが、
店舗のお客づくりの3つの方法とは
何だったでしょうか?
そうですね。
1つ目は、「自分でお客をつくる」こと、
2つ目は、「他人にお客づくりを依頼する」こと、
3つ目は、「立地(物件)によってお客をつくる」こと
でしたよね。
では、美容サロンを開業する決意をされた
Bさん(女性)のケースをみていきましょう。
Bさんは、
都心郊外の街に住む、
お子さんが2人いらっしゃる30代の女性です。
つい最近まで、
美容系の会社の美容部員をされていました。
そこでは、女性のお客様に対して、
美容の施術をされながら、
会社の商品も販売されていました。
仕事と子育てとの両立における
時間的な問題を解消するために、
また、長年の業務経験と
自分について下さっている顧客を基盤に、
独立を決意されました。
実は、会社を辞めた直後は
元にいた会社の商品の販売だけを行っていましたが、
お客様に対して、
商品販売だけでなく、
施術を含めたトータルのサービスを提供したい
という事と、
やはり、自宅となると、
商品ストックができる場所にも限りがあり、
自宅スペースも狭くなってしまう、
また、
お客様をお呼びして、施術をするとなると
不都合が出てくる
ということで、
新規に、サロン兼事務所(倉庫)としての
店舗を借りることを決められました。
さて、このようなケースでは
まず、何から考える必要があるでしょうか?
いかがですか?
一般的には、
まず最初に、店舗や事務所などの賃貸物件を探される方
が多いのではないでしょうか?
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
具体的な開業準備に手を付けてしまう前に、
あなたのサロンに合う「物件」、つまり「立地」について
考えなくても大丈夫なのでしょうか?
物件探しを始めると、
大抵の方は初めて気付かれることですが、
それは、
思うような物件がない!
あっても手が出せない!
時間がない!
ということ事態に遭遇されます。
その原因の多くは、
自分のお店にとっての基準がないままに
手当たり次第、闇雲に多くの物件を探し始めてしまう
ことにあります。
そして、
多くの物件を探し回る過程の中で、
最後の最後に、自分の基準に気付き、
時間と労力をかけて
消去法で物件を決める
という結果になりがちです。
ここはまず、物件探しを始める前に、
自分のサロンに合う「物件」、「立地」とは何なのか?
について、一度、立ち止まって冷静に考えてみましょう。
では、ここからが本番です。
あなたのサロンに合う「立地」とは
どのような「立地」ですか?
いかがですか?
駅前や大きな交差点などの
人通りの多い場所ですか?
それとも、
商店街や繁華街などの
商業集積地ですか?
はたまた、
ライバルとなる同業者などがいない
エリアですか?
どうですか?
この答えは、これからサロンを開業する
「あなた」にしかわかりませんよ。
では、
この答えを見付けるためのヒント
を少しお伝えしますね。
まずは、あなたがこれから開業するサロンにとって、
なぜ、「物件」が必要なのかを考えてみてください。
いかがですか?
Bさんのケースで言えば、
理由は明確ですよね。
自宅ではできない理由
があるのでしたよね。
自宅だと、
家族のための自宅スペースに支障が出てしまったり、
サロンとしてお客様を呼ぶのに支障があったり、
集合住宅などの場合だと、
そもそも、店舗としての利用を禁止していたり、
不特定多数の人を招き入れたり、
店舗としての看板を掲げてはいけなかったりするケース
もありますよね。
また、分譲マンションだと
管理組合での協議にかける必要がでてきたり、
そもそも
管理規約で禁止されていたりケースもあります。
では、「物件」、つまり「店舗」が必要な理由までは
答えが出たとしましょう。
この答えが出たら
後は、「物件」探しを始めれば良いのでしょうか?
ここでは、もう一踏ん張り、
ぜひ、次のことを考えてみてください。
では、ここでもBさんのケースで考えてみましょう。
Bさんの場合は、
すでに、以前、勤めていた会社にいた時から
「Bさんにお願いしたい!」
という顧客がついていて、
Bさんが開業した暁には、
「早くサロンの住所を教えてね!」
と言われていたとします。
このようなケースでは、
どのような「立地」に
サロンを構えれば良いのでしょうか?
例えば、こんな感じではないでしょうか。
まずは、既存のお客様が来店しやすいエリアに
サロンを構える必要があると思います。
昔の会社と数十キロも離れているような場所では、
いくら既存顧客が来店したくても、
物理的に難しくなってしまいますよね。
また、人通りの多い場所や商業集積地に
サロンを構える必要があるのでしょうか?
正直、その必要もあまりないですよね。
なぜなら、Bさんの開業するサロンは、
目の前を歩いている人をキャッチする
ような営業方法ではないからです。
当初は、既存顧客に来店してもらいながら、
同時並行で、紹介を中心に、
ブログなどを使って新規顧客を開拓していく
という営業プランであれば、
人や店が多くて
ゴチャゴチャしたような場所よりも、
むしろ、駅や目印となるランドマークから、
地図などできちんとお客様をご案内できる場所
であることの方が大切かもしれませんよね。
また、開業するサロンの周辺は、
女性客が気持ち良く来店できて、
ゆったりとした施術時間を過ごせるような環境
の方がよっぽど大切ですよね。
今回もだいぶ長くなってしまいましたので、
まとめますね。
サロンなどのような、
店頭でのキャッチ型ビジネスではないケースでは、
まずは、サロンを構える理由を明確にする。
次に、
サロンへの集客策とともに、
来店客への環境作りを考慮して
「お客づくり」のプランを検討した上で、
サロンを構える「立地」を決定する。
急がば回れで、
先にこれらについて
きちんと考えておくと、
あなたのサロンだけの
穴場の「立地」が発見できるかもしれませんよ^^
その5「物販店舗開業のヒント」
今回は、「物販店舗」開業のケースで
考えてみたいと思います。
「物販店舗」と一言でいっても、
実に多種多様なので、
整理しながら見ていきましょう。
このような時、
普通は、業種や業態で分類するのが一般的だと思われますが、
それは、別途、書籍の著者や専門家にお譲りするとして、
ここでは、来店する「お客様の頭の中」を覗いてみましょう。
ここで考える主な軸は3つです。
1番目の軸は、
お客様の「来店動機」です。
これには、主に2つあります。
1つ目は、
「通りすがり」の来店の場合です。
買いたいと思っていた物が売っていそうなお店が
ちょうど目の前にあった
などですね。
または、特に欲しいと思っていたわけではないが、
何となく気になるお店に出くわしたので入ってみよう
などです。
2つ目は、
家を出る時から、欲しい商品が定まっていて、
「目的」を持って買物に出かける場合です。
主婦の方々の夕飯の買い物などが
まさに、それですよね。
2番目の軸は、
お客様が欲しい「商品の内容」による分類です。
これには、主に3つありあります。
1つ目は、日用品などの「最寄品」で、
欲しい商品が売っているお店があれば
特に、商品やお店を比較検討せずに購入してしまうような商品です。
このような商品が品揃えの中心になる場合は、
立地がとても重要になってきます。
仮に、立地をカバーするとなれば、
それ相応の、特典や値引きなどが必要になってくるでしょう。
2つ目は、「買回品」で、
顧客が様々な基準で比較検討した上で購入の判断をする
ような商品です。
洋服や家電製品などの
店頭やネットなどで、価格や品質、サービスなどを
じっくり見比べてから購入するような商品ですね。
3つ目は、「専門品」で
ブランド価値や特別な機能などがあるがゆえに、
顧客の方から購入努力をするような商品です。
高級ブランド品や家具、自動車などの
その商品の所有やショッピング自体がステータスになるような、
一種のイベントになるような商品ですね。
中には、飛行機に乗って
わざわざ海外にまで出向かれる人もいるくらいです。
3番目の軸は、
お客様が求める「緊急度」による分類です。
これには、主に2つありあります。
1つ目は、
どうしても「今すぐ欲しい」場合です。
今夜の夕飯の食材の買物などは
まさにこれにも該当しますよね。
2つ目は、
どうしても「今すぐ欲しいわけではない」という場合です。
ボーナスが入ったら
ちょっと自分にご褒美で買ってあげたいな~
なんていう感じの場合ですね。
以上、簡単に3つの軸をもとに分類してみましたが、
これから自分が開業しようとしているあなたのお店には
どのような気持ちでお客様が来店してくれそうですか?
自分のお店が取り扱う商品やサービスのコンセプトと
お客様が頭の中で考えている事とは
一致していそうですか?
当然ですが、
通りすがりの人をターゲットとする場合と
遠方からでもわざわざ来店してくれるようなお店では、
営業方法や立地が異なってきます。
参考までに、
以前、テナント物件仲介のお手伝いをしたケース
をご紹介します。
こだわりのオートバイを扱うバイクショップ移転
のお手伝いのケースでした。
物件探しの依頼を受けた時の
お客様の基準は次のような感じで、
とても明確でした。
・人通りの多い立地でなくても構わない
・最寄駅から案内しやすい場所が良い
・できれば幹線道路沿いで、近くに住宅がないような場所
ちなみに、このお店は、
誰もが憧れる都内の一等地から
横浜市内の私鉄沿線の小さな駅周辺への移転でした。
店長さんいわく、
県外からでもお客様は来店されるようで、
先程の例でいうと、
「専門品」を扱うお店に分類されるお店ですね。
幹線道路沿いで、近くに住宅がないような場所
というご希望は、
来店されたお客様に対し、
バイクの簡単な整備をしたい
その時に、周辺からのクレームにならないように
という配慮からのご要望でした。
いかがですか?
あなたがこれから開業するお店の商品は、
どのようなケースに近いですか?
ぜひ、具体的な開業準備に手を付ける前に、
来店してくれる「お客様の頭の中」を覗きながら
思考を巡らせてみてくださいね。
自分のお店に合う「立地」や「物件」だけでなく、
あなたのお店に合った「お客づくり」の方法について
きっと良いアイデアがたくさん湧いてくると思いますよ^^
ちなみに、今回お伝えしたことは、
「物販店舗」以外のお店においても、共通することが多いので、
きっと、参考になると思いますよ。
その6「学習塾開業のヒント」
今回は、「学習塾」開業のケースで
考えてみたいと思います。
私の事務所は、横浜の住宅地にあるため、
周辺は学習塾だらけです。
事務所の目の前の大きな交差点には、
学習塾がなんと3つもあります!
ちなみに、弊社の入居するオフィスビルの1階も
これまた学習塾です^^
毎日、そこに通う子供達とすれ違いますが、
頭が下がります。
彼らは一体、いつ遊んでいるのだろうか?
って・・・。
さて、そんなことで、
私のところには、学習塾開業の相談が結構あります。
現在、学習塾業界では
個別指導が全盛の時代のようで、
どこも、生徒さん獲得のために
特徴出しにしのぎを削っている状態ですね。
中でも、弊社と同じオフィスビル1階の学習塾さんは
そのコンセプトが面白く、
近隣の中学校の生徒さん限定
の塾になっています。
以前にもご紹介した
「ランチェスター戦略」の一点集中主義を
地で行っている感じがして、
いつも、その経営や営業方針に
注目させて頂いていますよ。
さて、学習塾開業の相談と同時に、
物件探しの依頼も多く受けるのですが、
多くの物件探しのお手伝いの経験から
そのポイントを幾つかご紹介させて頂きますね。
まずは、なんと行っても
駐輪場の確保が大切になってきます。
貸店舗として募集されている物件であれば、
特に1階の路面店であれば、
店頭にそれなりの駐輪スペースを確保できるのですが、
2階以上の上層階や
集合住宅の階下の事務所・店舗スペースとなると
他の住宅入居者との関係で
駐輪スペースが制限されることがあります。
また、そもそも
駐輪不可というケースもあります。
また、物件オーナーさんが
以前の入居者がらみで、痛い体験があったようなケースでは
入居事態に、あまり理解を示されないケースも間々あります。
ぜひ、物件探しをする過程で、
駐輪場の確保が可能かどうか、
また、子供向けに使用できるかどうかを
不動産会社の担当者さんに
しっかり確認してみてください。
これに関係して、もう一つ大切なポイントは、
物件オーナーさんの理解があるかどうか
という事がとても大切になってきます。
特に子供がメインの利用者となる業態のため、
大家さんや管理会社さんの理解があるかどうかが、
後々の開業後に、
とても大きな要素になります。
いつもお伝えしていますが、
みなさんにとって大切な事は、
「開業」の成功ではないですよね。
「開業後の店舗経営」の成功ですよね。
さて、以前、お手伝いしたケースでは、
幾つもの物件を一緒に探した結果、
最終的に、とても理解のあるオーナーさんの物件に入居され、
開業後に、借主さんから
喜びの報告の連絡を受けたことがありました。
それはこんな感じでした。
まずは、開業時には、
大家さんが近くの力持ちの学生さん達に声をかけてくれて
引越しのお手伝いをしてくれて、とても助かったそうです。
また、備品や調度品など、
安く手に入れられるよう、
色々と手配して下さったそうです。
さらに、お客さんとなる生徒さんの紹介にも
協力して下さっているとのこと。
元々、ここのビルには
別の子供向けのお稽古事スクールが入居されていたため、
大家さん自体に、
すでに、子供向けスクール運営に大きな理解があったわけですね。
また、これは、とても大切なことなのですが、
物件の大家さんは、元々(今も)
地元の名士さんであるケースが非常に多いという事です。
つまり、いつも地元で
周辺の方々とたくさんの関わりを持っていて、
かつ、自分事として、
周辺地域の事を考えながら
日々の活動をされている方々が多いうという事ですね。
そのため、物件探しをする中で、
大家さんから難色を示された物件への入居のごり押しは
正直、お勧めできません。
大家さん自信が嫌がっているというだけでなく、
周辺の人々からも、あまり歓迎されない可能性があるからです。
逆に、大家さんや管理会社から歓迎されるという事は
とても大きな味方を手に入れたことになります。
様々な協力を得られるだけでなく
地域の人々にも応援される事にも繋がるわけですね。
営業上の効果も計り知れません。
特に、子供を対象とした営業では
開業後に、予想もしていなかった事が発生する可能性があります。
その時に、全てを自分達だけで対処する
ことなどはできないはずです。
もちろん、
そのつもりで入居する心構えや準備はする必要はありますが
本来、
子供は社会の財産
という考え方に立って考えてみても
そのような理解のある大家さんの物件に入居する価値は
社会的にも、大きな価値があるはずです。
また、そのような物件を探すにあたっては、
個別に管理会社や大家さんと綿密なコミュニケーションを取りながら
物件選定を進めていく必要があります。
そのためには、
ぜひ、あなたと大家さんの間に立って
両者を心から理解し、
人間味ある仲介活動をしてくれる
誠実な不動産業者の担当者を探してみてください。
今回もだいぶ長くなってしまいましたので、
もう一つだけ、
学習塾開業の大切なポイントをお伝えしますね。
それは、塾の生徒さん獲得の営業方針にも関わってきますが、
どこで、
つまり、どのような立地で開業するかということです。
先にご紹介した、
弊社ビル1階に入居する学習塾さんは
住宅地の郊外にある中学校の近隣に
数店舗を集中展開しています。
つまり、
どこにいる、
どんな生徒さんを対象として、
どのような教育方針で塾を運営するのか?
また、塾をやっているということを
どのような営業活動で告知し、
親御さん達に知ってもらうのか?
これは、塾開業のお手伝いをしていて、
大きく2つに分かれるように思えます。
まずは、人通りが多い場所や
車が停車中によく見える交差点付近に開業し、
そこで看板効果による集客を狙うケースと、
そのような好立地と一般的には言われる場所ではない立地で、
別の営業方法によって生徒さんを獲得するケースですね。
どちらのパターンでも成功している
学習塾があります。
あなたがこれから開業する学習塾は、
どのような特徴のある塾で、
どこに開業して、
どのような生徒さんを対象にして、
さらに、
どのように生徒さんを獲得していきますか?
その7「『隠れ家』的店舗開業のヒント」
さて、7回に渡ってお伝えしてきた
『自分のお店に合った「立地」や「営業方法」の見つけ方』
ですが、
今回は、最後に、
「隠れ家」的店舗開業のケースを考えながら、
全体のまとめ
をしてみたいと思います。
みなさんも、きっと
日中は地域の人しか通らないような路地裏に
ひっそり佇むショップを
1つか2つは、
ご存知なのではないでしょうか。
また、
みんなと一緒にワイワイ楽しく飲む居酒屋ではなく、
一人で、しみじみカンターで飲みたい気分の時などに立ち寄りたい
テナントビルの地下や上層階に
ひっそり佇んでいる行きつけのバーなどがある
方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これからお店を開業する方からも
このような「隠れ家」的なお店を開きたいという相談を
受けることがあります。
さて、店舗を開業するにあたっては、
以前にも何度かお伝えしているように
物件探しがネックになってきます。
しかし、このような「隠れ家」的な店舗になると、
以外に選べる物件の幅は広がってきます。
唯一難点があるとすれば、
テナントビルならばあまり問題になるケースは少ないのですが
住宅地や路地裏などとなると、
元々、周辺に店舗が少なかったり、
以前は店舗以外の用途で貸し出していたりということもあり、
店舗としての用途での貸出しに対して、
大家さんサイドから、難色を示されるケースが間々あったり
などになります。
ただし、これらについては、
理解を得られる可能性があるならば、
特に、親身になってくれる不動産会社の担当者とともに
じっくり、大家さんサイドと交渉していくことになります。
いずれにしても、
立地をメインの営業手段とする店舗が多い現状を考えると、
選べる物件の幅が広がるということ自体は
プラス面になってきます。
さて、
ここで大切なことが一つあります。
それは何でしょうか?
そうですね。
「隠れ家」的な店舗を
どうやってお客様に知って頂くか?
つまり、集客という大きな問題が
出てくるわけです。
ここで、このシリーズのまとめとして、
もう一度、店舗の「お客づくり」の
3つの方法を再掲しますね。
覚えていますか?
1つ目は、「自分でお客をつくる」
2つ目は、「他人にお客づくりを依頼する」
3つ目は、「立地(物件)によってお客をつくる」
でしたよね。
この3つから考えると、
3つ目の「立地(物件)によってお客をつくる」ことが
しづらくなるわけです。
もちろん、集客効果以外の面で「立地」を考えると
他にも色々なメリットはあるわけですが。
「隠れ家」的店舗ということから考えると、
次のようなメリットが考えられます。
例えば、一般の人には中々発見されにくいため、
お客の質が安定し、固定客に満足してもらえる店作りができたり、
周辺にお店がゴチャゴチャあるような場所ではない
緑の多い雰囲気の良い場所にお店を構えることによって
来店客に、快適な雰囲気を提供できるなど、
隠れ家的な「立地」の良さを
フルに生かした店作りができるわけです。
しかし、ゼロからお店を立ち上げる時によくある
見込客が全くいない状況での開業となると、
それ相応の集客対策を練る必要があるわけです。
世の中の雑誌やテレビなどでは
隠れ家的なお店や、店舗オーナーのこだわりなどを特集した
内容をよく見かけますよね。
それを見て、
「自分もやれるんじゃないか!」
と、思われると思います。
私の考えは次の通りです。
「やれないことはない!
しかし、それなりの工夫と努力をしないと難しい!」
どっちだかわからない、
煮え切らない考えのように思われるかもしれませんが
これが正直なところです。
つまり、こういう事です。
先にも再掲しましたが、
店舗の「お客づくり」には3つの方法しかありません。
既存のお客様がいたり、
そこでしか手に入らない、
かつ、ニーズのある商品やサービスを扱っていたり、
または、
一部の絶大なファンがいるコンセプトのような、
このような「隠れ家」的店舗の開業であれば
問題はないのですが
開業後に、
一から「お客づくり」をしなくてはならないケースでは、
「お客づくり」の3つの方法うちの
最初の2つをフル動員して
「立地」以外でお客づくりができるプランを練らなくてはいけません。
世の中では、「隠れ家」的な店舗について
大きく2つの意見があるようです。
1つは、
「隠れ家」的店舗を称賛する意見です。
もう1つは、
「隠れ家」的店舗は経営的に難しい
という意見です。
私は、
どっちも正しくて、かつ正確でもない
と考えています。
つまり、
「隠れ家」的な店舗に限らず、どんなお店でも、
成功するかどうかは、
「お客づくり」が上手くできるかどうか
つまり、来店客がいて、利用してくれるかどうかに
全てがかかっているということです。
一般的な店舗開業者は
お客づくりには、3番目の「立地(物件)」
を重要視する人が多いです。
しかし、残念ながら、このような方々は、
それ以外の「お客づくり」の方法には力をあまり入れられない
ケースが多いです。
一方、「隠れ家」的店舗においては、
3番目の「立地(物件)」によるお客づくりについては
最初から頼れないわけだから、
1番目の「自分でお客をつくる」ことと、
2番目の「他人にお客づくりを依頼する」こと
に全てがかかってくるわけです。
また、2番目の「他人にお客づくりを依頼する」ことは、
つまり、他人にお金を払うということですから、
それなりの資金が必要になってきます。
そうすると、
資金力の乏しいケースで、「隠れ家」的な店舗を開業する場合は、
自ずから、1番目の「自分でお客をつくる」ことに全力投球する
覚悟が必要になってくるわけです。
ところで、
3番目の「立地(物件)によってお客をつくる」ことについても
実は、ほとんどのケースで資金力が必要になってきます。
だいぶ、長くなってしまいましたので、
『自分のお店に合った「立地」や「営業方法」の見つけ方』について
まとめのお話しを始めます。
過去7回に渡ってお伝えしてきた話をまとめると
次のようになります。
まずは、大きく分けて2つになります。
1つは、資金力があるケースです。
資金力がある場合は、
お客づくりの3つの方法が全て使える
ことになります。
もう1つは、資金に制約があるケースです。
この場合は、
必然的に、お客づくりにおいては
1番目の「自分でお客をつくる」ことに重点を置く
必要が出てくるわけです。
つまり、
「隠れ家」的店舗を開業しようと思っていようが、思っていまいが
結局のところ、
程度の差こそあれ、同じスタンスで
開業後のお店の「お客づくり」をしていく必要があるというわけです。
では、最後に
「自分でお客をつくる」ことについて
ヒントを少しお伝えしたいと思います。
先程、マスコミ等に掲載されている「隠れ家」的店舗について
お伝えしましたよね。
では、質問です。
これらの店舗は、
どうして雑誌やテレビで紹介されたのでしょうか?
口コミで
自然と目に留まったのでしょうか?
または、人気店だから
マスコミの方から自然と取材が入ったのでしょうか?
いかがですか?
実は、ほとんどケースでは、
店舗の方から仕掛けている
というのが実態だと思われます。
アクションを何もしていない所からは
物事は何も発生しません。
原因と結果の法則
ですね。
つまり、
マスコミ等に掲載されいる店舗は
マスコミ関係者の目に留まるような行動を、
地道にコツコツと積み重ねてきた
ということだと思います。
それには色々な方法がありますが、
例えば、ブログなどもそのうちの一つの有効な手段になります。
しかし、
ただ単に、毎日、日記を書いていれば良い
というわけではありません。
目に留まるには
目に留まるやり方があります。
だいぶ話が脱線してしまいましたので、
ここら辺で、本当にまとめますね^^
この記事は、
独立して、これから新たに自分のお店を始める人を対象
にしているため、率直にお伝えします。
新規でお店を始めて、
資金的にも制約があり、
かつ、ゼロから「お客づくり」をする必要があるケースでは
好むと好まざるに関わらず、
「隠れ家」的店舗と同じように
「自分でお客をつくる」
という事から逃れることはできない、
別の言い方をすると、
「自分でお客をつくるために、
頭と体をフルに使う必要がある」
ということです。
店舗を開業する上では、
また、いざ店舗を開業すると
様々な関連業者と関わり合いながら、
また、様々な業者から営業を受けることになります。
でも、それらは全て
依頼をすれば、必ずお金が必要になります。
さらに、
成果の期待できるものを依頼すればする程、
それ相応の出費が必要になってきます。
それは、
「立地(物件)」もしかり、
「他人に依頼するお客づくり」もしかりです。
要は誰がやるかということです。
「お客づくり」は、
店舗経営を軌道に乗せるためには
必ず誰かが(もしくは物件が)やらなくてはなりません。
先にお伝えした「隠れ家」的店舗が
良いのか、悪いのかも、
つまり、誰がどのような思いで発言しているのか
次第だということになります。
この7回シリーズで一番お伝えしたかった事を
お伝えしますね。
店舗の「お客づくり」という視点から考えて
「立地(物件)」とは一体何なのか?
それは、
「お客づくりの一つの手段にすぎない」
ということです。
それ以上でも、それ以下でもありません。
もちろん、「お客づくり」という視点以外では
「立地(物件)」には様々な意味づけや価値がある
のは、これまでにもお伝えしてきた通りです。
しかし、こと
店舗の「お客づくり」という観点だけから考えると
このようになります。
ぜひ、これから
店舗を独立開業される方には、
店舗の「お客づくり」の方法には
「3つ」ある。
それしかない。
それだけは、
常に頭に入れられた上で、
開業計画や店作り、
そして、お店の経営をしていって頂きたい
と思っています。
「自分でお客をつくる」ことに関する具体的なお話し
につていは、今後、追々とお伝えさせて頂きますね^^
セミナーやコンサルティング、
そして、物件探しを依頼された時などに
お伝えしているノウハウをお伝えできればと思っています。